ヘルプマークをご存知ですか??
外見からは分からなくても、交通機関や街中で周囲からの配慮を必要としている方がいます。
そのような方々を助け合う社会の実現に向け、東京都でこのヘルプマークが誕生しました。

ヘルプマークとは?

援助や配慮を必要としているにも関わらず外見では分からない人が、
マークの携帯によって周りに支援が必要なことを知らせ、援助を得やすくなるよう
東京都による福祉事業の取り組みの一つとして作成されたマークです。

デザインの著作権は東京都に帰属し、商標登録されています。
マークの赤は支援を必要としていること、ハートは相手にヘルプする気持ちを持っていただく、という意味を含んでいるそうです。

ヘルプマークの歴史

ヘルプマークは以下のようにして広められてきました。

2012年10月 地下鉄大江戸線でヘルプマークの配布や優先席へのステッカー標示等を開始。
2013年 7月 都営地下鉄全線・都営バス・都電荒川線・日暮里舎人ライナーへ範囲を拡大。
2014年 7月 ゆりかもめ・多摩モノレールへとさらに範囲を拡大。民間企業への働きかけも開始。

このような経過を辿り、2016年の3月までは東京都内や首都圏のみで見られるマークでした。

2016年4月 京都府が東京都以外で初めてヘルプマークの配布を開始し、
以降和歌山・徳島・青森・奈良・神奈川(2017年3月現在)と、全国へとヘルプマークが普及していきました。

2017年度、岐阜・大阪・栃木でもヘルプマークの導入を検討しているようであり、
東京都はさらにヘルプマークが全国に普及し、援助や配慮が必要な人がいることへの気づきや
思いやりのある行動を促進することを目指しています。

どのような方が対象になるの?

具体的には、

・義足や人工関節を使用している方
・内部障害や難病の方
・妊娠初期の方など

といった、外見からは分かりにくいが援助や配慮を必要としている方が対象とされています。
(※身体機能などには特に基準は設けられておりません。)

必要な都民の方々が円滑にマークを活用できることに配慮し、特に書類等の提示の必要はなく、
配布希望のお申し出に対してお渡しすることとしているようです。
また、マタニティマーク同様、ご家族等が変わりに取りに来る場合にも配布を行っています。

どこでもらえるの?

東京都内では、以下の場所で配布を実施しております。

・都営地下鉄各駅(押上・目黒・白金台・白金高輪、新宿線新宿駅を除く駅)駅務室
・都営バス各営業所
・荒川電車営業所
・日暮里・舎人ライナー(日暮里・西日暮里駅)役務室
・ゆりかもめ(新橋・豊洲駅)駅務室
・多摩モノレール(多摩センター・中央大学・明星大学・高幡不動・立川南・立川北・多摩川上水・上北台駅)駅務室
・東京都心身障害福祉センター(多摩支所含む)など

ヘルプマークを身に着けている方を見かけたら

◎電車・バスの中で、席をお譲りください。
外見では健康に見えても、疲れやすかったり、
つり革につかまり続ける等の同じ姿勢を保つ事が困難な方がいます。
また、外見からは分からないため、優先席に座っていると不信な目で見られ、
ストレスを受ける事があります。

◎駅や商業施設等で、声をかけるなどの配慮をお願いします。
交通機関の事故等、突発的な出来事に対して臨機応変に対応することが困難な方や、
立ち上がる、歩く、階段の昇降などの動作が困難な方がいます。

◎災害時は、安全に避難するための支援をお願いします。
視覚障害者や聴覚障害者等の状況把握が難しい方、
肢体不自由者等の自力での迅速な避難が困難な方がいます。

東京都福祉保健局のホームページでは、上記のような配慮をお願いしますと記載されています。
上記に限らず、それぞれの方の心遣いが、よりよい社会の実現に繋がるのではないかと思います。

マークの存在や意味を正しく認識し、思いやりのある行動を心掛けましょう。