リンクスステージ制度~自己理解の深化~

木曜日の4コマ目に講座を行いました!(^^)!
テーマは「リンクスステージ制度~自己理解の深化~」 です。

リンクスステージ

リンクスでは利用開始から就職までを5つのステージに分け、それぞれのステージに応じた訓練を意識して頂いています。

「通所安定期」…安定した通所を2ヶ月以上継続する。
「自己理解の深化」…自分の障害・性格について深く理解する。
「苦手克服期」…障害上の特性で克服できないもの、克服できるものを明確にする。
「就職準備期」…自分が希望している業界と業種について学ぶ、履歴書と職務経歴書の作成する。
「就職活動期」…就職活動を開始する、支援員と面接練習を行う。

目的は「自己理解の必要性を知ること」です。

参加者に「なぜ、自己理解が必要なのか」を考えてもらいました。

自己理解が必要な理由は大きくまとめて2つあります。

➀就職活動の際、自分のことを面接官に質問され、自分について具体的に伝える必要があるため。
➁長く働くために必要であるため。


もっと分かりやすく納得してもらえるよう、事例を出して伝えました。

ホワイトボード

➀就職活動の際、自分の障害特性や配慮事項について具体的に伝える必要があるから。

あなたは株式会社〇〇に勤めています。
あなたの勤めている株式会社〇〇にAさんとBさんが面接に来ました。
面接官であるあなたはAさんとBさんに「あなたはどんな時にやりがいを感じますか?」という質問をします。

【自己理解をしっかりしているAさん】
私は自分が人の役に立っている、社会の貢献に繋がっていることにやりがいを感じます。
前職では介護の仕事をしており、初めは元気がなかった利用者の方が明るく元気になって、
笑顔で「ありがとう」と言って下さった時は「人の役に立っているな、社会の貢献に繋がっているんだ」とやりがいを感じました。

【自己理解をしていないBさん】
Bさん「…私は、そうですね…えーと…(必死で考える)会社の役に立っていることがやりがいを感じます。」
あなた「Bさんにとって、どういうところが自分は会社の役に立っていると思いますか?」
Bさん「えーっと…(沈黙の時間が長い)すみません。わかりません。」


「あなたなら、AさんとBさんどちらを雇いたいと思いますか?」との問いかけに対して
参加者全員が「Aさん!」と声を揃えて発言していました。

自己理解をしっかりしていないと「自分がどういうことでやりがいを感じるのか」「過去にどういう経験があってやりがいを持てたのか」など相手を納得する言葉が出てこないのです。
「皆さんはAさんのような人になりましょう!」との問いかけに参加者全員が頷いていました。

➁長く働くために必要である。
長く働くためには何を深く理解することが良いのでしょうか?
答えは自分の性格や障害、得意なこと苦手なこと、強み弱みを深く理解することが長く働くために繋がります。

こちらも事例を出してお伝えしました♪

【自己理解をしていないCさん】
Cさんの障害名は発達障害です。
苦手なことは電話応対。
パソコンと軽作業が得意であり、「自分は事務職が向いているのでは」と判断し、障害者雇用枠の事務職に入社しました。
働いて半年後…。
Cさんの近くで電話が鳴りました。
Cさんは「そういえば入社して一度も電話に出たことがないなあ。」「周りの人もいないし、出てみよう!」と思い電話に出てみました。
しかし、相手の言っている事が聞き取れず、メモを取ることが出来ませんでした。
その後も何回か電話がかかってきましたが、同じく相手が何を言っているのか聞き取れずメモを取ることが出来ませんでした。
そのため、かかってきた電話内容を上司や周囲の人に説明することが出来なかったのです。
障害特性上「かかってきた電話の内容を聞き取りながらメモを取る事が難しい」ことをCさんは入社して半年後に知りました。


【自己理解をしっかりしているDさん】
Dさんの障害名は発達障害です。
苦手なことは「マルチタスク処理」
Dさんは業務が多いと慌ててしまいます。
Cさんと同じく、障害者雇用枠の事務職に入社しました。
あらかじめ、入社前の面接でDさんは「私はマルチタスクを処理することが苦手なため、1つの業務が終わってから次の業務に取り組ませて頂きたいです。」と伝えていました。
入社後、Dさんの上司や周囲の人はDさんに仕事を依頼する時は1つずつ依頼するように配慮しています。
そのため、Dさんは慌てることなく業務に取り組むことが出来ています。


➀で説明した時と同様、参加者全員「Dさんのようになりたいです!」との声が上がりました。

Cさんのように「就職後」に長く働くために必要なことを学ぶのではなく、
Dさんのように「就職前」に自己理解を深めておくことが大切になります。
会社への信用を失ったり、迷惑をかけないように自己理解をしっかり行う必要がありますね!

後半は参加者が自己理解をするために取り組んでいること、お勧めの自己理解の方法をディスカッションしてもらいました♪
参加者から「今、自分が出来ることと出来ないことを分けて考える。」「障害について知るため、読書やインターネットで検索する。」など為になる意見が出ました!

自分のことを客観的に見るのはなかなか難しいと思います。
友人や家族、支援員に相談を行い自己理解を深めていきましょう!


リンクスでは、参加者が「どんなことに悩んでいるのか?」意見を出してもらい、一緒に解決していくスタイルで講座を進めています(*^-^*)
ご興味がありましたら、いつでもお問い合わせをお待ちしております(^_^)/

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